教育大国
e0321011_23502883.jpg


今年のノーベル平和賞授賞理由の一つに「子供の権利の尊重が平和的発展の前提である」とありました。そして2つの授賞はともに教育に係わりがありました。そしてインドとパキスタンとの和解・和平を促す側面もあったと言われます。

しかし、未来の社会の担い手である子供の貧困や虐待が増えているアジアの現実は、なお深刻です。ILO調査では、2012年で就学年齢の児童が労働を強いられている人口は1億6800万人いると言われ,その約4割がアジアの児童です。

インドのサトヤルティさんは、「児童労働に反対するパルマーチ」という草の根運動を世界に広め8万人以上の児童を労働搾取の現場から開放してきた実績が授賞理由となったそうです。

パキスタンのマララさんは2年前の15歳のときにブログで女子教育を訴えパキスタンのイスラム過激派が女子教育抑圧の戒律を遵守させていることを告発したため、テロで銃撃されるも屈せずに、健康回復後は出版やパキスタンの女子教育を推進するマララ基金も創設しました。昨年はシリア難民の子供に教育を提供する計画を発表しました。

2013年統計では、インドの識字率(成年が文字を読める率)は75.6%でした。一方、パキスタンの識字率は58.2%でした。インドでは24.4%パキスタンでは41.8%の成人がまだ文字が読めないと言う社会の現実があります。そしてその多くは教育を剥奪され続けている女性です。

e0321011_0475564.jpg

一方、中国の識字率は95.9%、韓国と日本は99%と高率です。先進国欧米も9割を超える水準が標準です。(しかし、多民族国家の歴史と広大な地域を有する中国の実態は複雑で、中国全土では、標準の北京語で交流ができない人が人口の30%・約4億人もいると言われます。)



中国や韓国もかつては女性の教育が制限されていました。1930年当時の調査では、朝鮮半島の識字率は男子44.4%でしたが、女子は9.8%に過ぎませんでした。

一方、日本は、識字率も教育も江戸時代から、世界一であり、女性の成人の識字率も世界一で、教育普及も世界一であった歴史を有しています。

ドイツの歴史家のシュリーマンが、1865年に日本を訪れた時の旅行記には「中国をも含めてアジアの他の国では女たちが完全な無知の中に放置されているのに対して、日本では、男も女もみな仮名と漢字で読み書きができる」と記されていました。

e0321011_058672.jpg



江戸時代当時のイギリスではロンドンで下層庶民の子供の識字率は10%に満たなかった時代でしたが、日本の場合は庶民層でも男子で5割は読み書きができたと言われています。

その前提は、江戸時代に庶民まで普及した寺子屋教育でした。しかも、その就学率は70%以上にも達し、男女の差もなかったといわれます。むしろ、江戸の一部では、男子よりも女子の修学数の方が多かったという記録さえもあります。おどろくことに、その寺子屋教育とは国や自治体も係わっておらず、所謂公的な学校教育ではありません。全く自主的な私塾でした。寺子屋教育の普及した江戸時代末期の当時、日本は世界一の教育大国でした。

しかし、現在の国際学力テストでの比較では、日本はもう世界一の教育大国ではありません。しかし、それは、苛酷な学力競争と詰め込み教育の結果なのでしょうが・・・学力テストと言う点でみれば中国の都市部や韓国の水準はもう日本に追いつき一部は抜かしてしまいました。
e0321011_01291249.jpg


しかし、これまで世界一と言われた日本の教育とは詰め込みだけではありません。近年ゆとり教育や平和教育も話題ですが、道徳や協調性や平等の観点が教育の現場では重視され、戦前の洗脳教育への反省から愛国心の教育には消極的なのが日本の戦後教育です。一方で、学力テストでは、今日世界のトップレベルにも達した中国や韓国ですが、愛国教育も、詰め込み教育以上に激しいものがあるようです。それは日本の戦後の平和教育や道徳教育とはかなり違い、政府統治のためのプロパガンダ教育のようにも思えます・・。

江戸時代から教育大国であった日本の教育の歴史は、同時に平和大国・日本の歴史であろうと言う人もいます。
日本は倭国時代には百済復興を請われた白村江の戦いまで多くの海外戦争があったとも言われますが、倭国から日本に称号を変えて、日本国が正式に誕生してから江戸時代まで、国内戦争はありましたが、海外出兵した経験は、防衛戦の元寇や琉球や蝦夷を除けば、スペインの植民地政策の野望に魅せられた秀吉が唐入を目指し2度の朝鮮出兵をしただけでした。(明治以降に西欧文化を取り入れ近代化した日本は、西欧の取った植民地政策に追随し海外侵略を開始します。1879年の琉球併合以来、台湾併合、日露・日清戦争、朝鮮併合・満州占領・中国戦線・太平洋戦争と海外に出兵しましたが、これは、日本民族の本来の和の伝統とは異なったものでした。西欧の植民地政策に追随するための急速な富国強兵の軍国主義独裁の進んだ政治体制下での行為であり、本来の日本民族の伝統とは異なっていました。結局、西欧・列強からも植民地からの独立を志向するアジア諸国からも孤立した道で、琉球併合からわずか66年程しか続きませんでした。日本の戦後の豊かな平和国家の実現は、今日の日本民族の誇りでもありますが、平和は戦後だけではありませんでした。日本民族は、秀吉の朝鮮出兵敗戦後の江戸時代で265年も、白村江の敗戦後の平安時代以降で390年強も平和な社会を維持しただけでなく海外出兵をせず、約1300年も民族自決権を維持した平和大国でした。もちろん太平洋戦争の敗戦後も平和憲法の下で一度も日本は戦争をしていません。先般、日本の憲法9条が今年のノーベル平和賞にノミネートされたのも決して突飛なことではありませんでした・・・。P)

子供の権利尊重と教育を受ける権利の前提は、平和であるとの視点から、児童の労働からの解放の草の根運動を進めるインドのサトヤルティさんと、女性の教育を訴えテロに屈せずに立ち向かっているパキスタン(イギリス在住)のマララさんに授与された平和賞は、インドやパキスタンだけでなく、イスラム圏を含めた国際平和の実現に大きく貢献するだろうとも言われています。

人間は愛されるために生まれてきたと言われますが、虐待されてきた児童は親からも愛された経験が少ない子供達です。
[PR]
by zhenhong1 | 2014-10-20 00:02

日誌 J(コリアチャイニーズ)の主張 P(ジャパニーズ)の意見
by zhenhong1
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
検索
ブログパーツ
最新の記事
教育大国
at 2014-10-20 00:02
子供大国
at 2014-04-21 00:34
隠蔽大国
at 2014-01-26 19:05
天皇大国
at 2013-11-24 00:19
映画大国
at 2013-09-30 02:31
中秋大国
at 2013-09-14 15:43
失言大国
at 2013-08-02 02:13
漢字大国
at 2013-07-13 23:47
捕鯨大国
at 2013-06-29 18:28
天宮大国
at 2013-06-14 00:11
妄動大国
at 2013-05-20 20:57
国旗大国
at 2013-05-12 16:10
お茶大国
at 2013-05-03 20:32
休暇大国
at 2013-04-29 16:25
カルト大国
at 2013-04-24 03:23
留学大国
at 2013-04-20 10:53
移民大国
at 2013-04-14 17:21
桜大国
at 2013-04-11 01:52
工業大国
at 2013-04-09 02:30
餃子大国
at 2013-04-07 08:11
画像一覧